Web2.0ということば

掛け声だということはよく分かるのだが、使われ方のばらばらさが問題を生みやすくしている。のまネコ問題などでもそうだったが、よく分かってないのに使っている人がその自覚なしに使っていることが多いことが、混乱の原因のひとつなのでは。

あと、Web2.0が何なのかがずっとあいまいにしたまま、なにか画期的に面白いサービスがでた時に「つまりこれがWeb2.0だったのだよ!」みたくなったりして。んで、そうなった時に「ホラ、だから俺が最初からWeb2.0は良いって言ってただろ」と言いたいだけだったりして。

または「Web2.0はスバラシイ!なぜならWeb2.0の定義は「すばらしいサービスすべて」であり、すばらしくないサービスはソーシャルだろうがAjaxだろうがAPIを公開してようがWeb2.0ではないからだ」とか。

定義があいまいだというのも、まあ、ありなのだが、それをつかって煽ってる人がいるというのはどうなんだろね。

形態素解析

MicrosoftはlonghoneとWinFSを出した後、形態素解析などの文章解析が出来るAPIやイメージ解析APIなどを提供してくれると、すげーありがたいのですがどうでしょうか。まあ、テキストに関しては言語によって違ってくるため、世界的に用意できないから無理か。

WinFSと同じで、OS側で統一したインターフェース、統一されたデータ(解析結果をアプリ毎に保持しなくても良い)を用意してくれると、凄く楽なんだが。そういうことって出来るのかね。

ユーザ主導のコンテンツ

少し前はてなブックマークのコメントに関する問題が盛り上がっていたが、2chなどもそうだがユーザ主導のコンテンツのサービスは、ひとが増えるとこのような問題が必ず発生する。対処の方法のひとつとして、コンテンツ生成側のユーザ層を積極的に規定する、または敷居を高くするなどの消極的方法によって一定レベルのユーザ層しか生成側に回ろうとしないようにする、というのが考えられる。

しかしユーザ主導のコンテンツものはその量が重要になってくるため、なかなか絞ることが出来ない。2chがそうであるように、一人勝ち状態になりやすいので他のサービスに勝つためには多くの人にコンテンツを生成してもらう(掲示板でのレスやSBSでのブックマーク行為)必要がある。そうするとある程度人が流入するとどうしても今回のような問題が発生する。

ユーザ主導型のコンテンツは、正負どちらのスパイラルにもなりやすい。

GoogleBase

触ってないのであれなのだが、データ間の関連性を操作するツールかなにかはあるのだろうか。メタデータとして他のデータのURLが付加されたら、リンクとして利用できるとか。データ間の構造の操作などは他のツールによって行われることになるのだろうが、GoogleBase自身にも最低限のなにかがあればよいのだが。

GoogleBaseはプラットフォームのようなものなので、これ以上はエンドユーザ向けのインターフェースはあまりいらないのだろう。むしろAPIを充実させて、この上で様々な Webアプリが動かせるようになっていくのだろう。

Web2.0などで「データが重要」という話をたまに聞くが、Google自体はあまりそういう方向にはむかってないような。あくまでツール屋であり、そこが amazon などとちがうところか。amazon にあるデータを GoogleBase に突っ込んだら面白いね、という話しがあるが、amazon はアレをやられると困るだろう。

しかしGoogleBaseにあるデータを別のところに持っていかれても、Googleは困らないと思う。自分達が一番良いツールを用意しているから、たとえ他のところに同じデータがあったとしても、ユーザが選ぶのは自分達だと思えるのだから。

データでもなく、エンドユーザ向けのサービスでもない、Webサービス向けのプラットフォームを作成するというやり方は、マイクロソフトみたいな。

http://www.argas.net/~nakano/item/1028
シークレットバトンを晒す必要はなく、似たような内容のものを作って例示すればそれで議論には十分だったのでは、とも思うのだが、どうだろうか。

マイミクシークレットバトンは「いかがなものか」と思ったのだが、ではなぜそれがいけないことなのかを説明しろと言われると、うまく答える自信がない。「自分がやられたら嫌でしょ?」では駄目だろう。人殺しの話しと同じで「自分は殺されてもいい」という立場を取る人にとっては意味がない。「その行為がいけないこと前提で社会が成り立っているから」と言っても「自分はその社会にコミットする気はないから」といわれるだけかもしれない。

法的に区別できる範囲であるなら、法律屋さんなんかの意見を見れば分かることも多いのだが、マナーだと倫理だとかそういう話となると、正直さっぱりである。

スパム行為は悪い、とされる。法的に引っかかるものは、まあ、分かる。とりあえず、回線などのリソースを喰うのも、悪いのだろう。しかしそうでないタイプのスパム行為はどうなのだろうか。「誰でもコメントを投稿できるようにしてるんだから、自分の嫌な内容を投稿されても仕方ない」なのだろうか。どう悪いのか、と聞かれてもうまく言えない。受けた相手が迷惑してるから、だろうか。

無断リンクお断り」とあるサイトへの無断リンクはどうだろうか。無断リンクされたほうは迷惑だと思うわけだが、悪いことなのだろうか。スパムや言及無しリンク、無断リンクなどの良し悪しの線引きはどのように行われるのだろう。程度問題的なことなのだろうか。

技術的な解決があれば、あまりここら辺の難しいことを考えなくてすみそうな。とりあえずスパムフィルタを実装すれば、自分にとって好ましくないものを排除できる。ただしスパムがどう悪いのかという問題の答えにはなってないし、排除する方法があるんだからスパム行為は行っていいよね、と考えてしまう人がでるかも知れない。

スパムを排除する手段が広まっていないときに、「じゃあ書かなきゃいいじゃん」とか「パスかけろ」というような意見はないと思う。無断リンクなどもね排除するようなサービスがあれば、とりあえずのところ衝突は回避できるのではないか。はてなブックマークよけのようなことをやってるところもあるわけだし、高木浩光氏も既に技術的には可能で、サービス側が実装すれば良いのではと言っている。根本的な解決ではないかもしれないが、まずはそこからでもいいのではないだろうか。

よく分からない言葉が増えている

GooglebaseとかWeb 2.0とか。

2.0 についてはここらへんか。

『Webをプラットフォームに位置づけ、オープン思想・ユーザー協力型・ネットワークの外部性活用といった、インターネットに深く親和したユーザーや事業者に支持されるWeb上サービスの次世代フレームワーク

言葉の定義がまだハッキリしているわけではなさそうで、今後出てくる議論や新しいサービスなどをも踏まえて、定義が出来ていくのだろう。しかし定義のあいまいさに比べ、言葉はいろんなところで使用されてそうな。

この概念を必要とするのはユーザーでも技術者でもない。Web2.0が本当に必要なのは起業家であり、経営者だったのだ。さらに言えば彼らがベンチャーキャピタル(BCVC)等から資金調達をする際に必要な説得を行うためにWeb2.0という概念が必要となるのだ。

投資家向けの概念だ、ということについては"Bubble 2.0"と揶揄されている。そのほかに、定義があいまいなうちからこの言葉を使う必要があるのは、ネット上の新し物好きの人たちだろう。

Googlebase はオンラインストレージ?データとそのメタデータを突っ込めて、検索などができますよ、とかんじか?ソーシャルネットサービスがそうだったように、インターネット上に別レイヤーのネットワークが作成されるようになるかもね。

Googlebase は面白そうだけど、個人的にはlonghoneとWinFSがとっとと出てくれればうれしいのだが。