http://www.argas.net/~nakano/item/1028
シークレットバトンを晒す必要はなく、似たような内容のものを作って例示すればそれで議論には十分だったのでは、とも思うのだが、どうだろうか。

マイミクシークレットバトンは「いかがなものか」と思ったのだが、ではなぜそれがいけないことなのかを説明しろと言われると、うまく答える自信がない。「自分がやられたら嫌でしょ?」では駄目だろう。人殺しの話しと同じで「自分は殺されてもいい」という立場を取る人にとっては意味がない。「その行為がいけないこと前提で社会が成り立っているから」と言っても「自分はその社会にコミットする気はないから」といわれるだけかもしれない。

法的に区別できる範囲であるなら、法律屋さんなんかの意見を見れば分かることも多いのだが、マナーだと倫理だとかそういう話となると、正直さっぱりである。

スパム行為は悪い、とされる。法的に引っかかるものは、まあ、分かる。とりあえず、回線などのリソースを喰うのも、悪いのだろう。しかしそうでないタイプのスパム行為はどうなのだろうか。「誰でもコメントを投稿できるようにしてるんだから、自分の嫌な内容を投稿されても仕方ない」なのだろうか。どう悪いのか、と聞かれてもうまく言えない。受けた相手が迷惑してるから、だろうか。

無断リンクお断り」とあるサイトへの無断リンクはどうだろうか。無断リンクされたほうは迷惑だと思うわけだが、悪いことなのだろうか。スパムや言及無しリンク、無断リンクなどの良し悪しの線引きはどのように行われるのだろう。程度問題的なことなのだろうか。

技術的な解決があれば、あまりここら辺の難しいことを考えなくてすみそうな。とりあえずスパムフィルタを実装すれば、自分にとって好ましくないものを排除できる。ただしスパムがどう悪いのかという問題の答えにはなってないし、排除する方法があるんだからスパム行為は行っていいよね、と考えてしまう人がでるかも知れない。

スパムを排除する手段が広まっていないときに、「じゃあ書かなきゃいいじゃん」とか「パスかけろ」というような意見はないと思う。無断リンクなどもね排除するようなサービスがあれば、とりあえずのところ衝突は回避できるのではないか。はてなブックマークよけのようなことをやってるところもあるわけだし、高木浩光氏も既に技術的には可能で、サービス側が実装すれば良いのではと言っている。根本的な解決ではないかもしれないが、まずはそこからでもいいのではないだろうか。